【鹿管連かわらばん 第37号】 マンション管理の諸問題に対して皆さんと一緒に考え、解決を図ります!

目次

NPO法人「鹿管連」とは?

それぞれの管理組合が抱えている問題は、マンションごとに異なり千差万別です。問題解決に当たっては、ひとつのマンションだけでは管理運営の経験や専門知識の不足から、おのずと限界もあります。特に1年ごとに役員が交代する輪番制の場合、さらに困難が伴います。そのため、ひとつの管理組合で解決できない問題も、ネットワークを作ることで、それぞれの情報を交互に交換し合い、研鑽する中で諸問題の解決を図ることができるのではないか?との考えから、鹿児島市内の管理組合役員経験者が中心となって設立された”マンション管理組合組織”それが「NPO鹿管連」です。

鹿管連の主な活動内容

  • 諸問題に対する専門家による相談や支援
  • 専門家による管理セミナーの開催(年2回)
  • 相談会の開催(年2回の法律相談会、建物相談会)
  • 建物診断、建物等コンサルタント業務の相談や支援
  • 各種情報の発信や資料の提供
  • 広報誌の定期発行(年6回)
  • 大規模修繕工事等、見学会の開催
  • 管理組合の運営等に関する勉強会の実施
  • 各マンション区分所有者との交流会の開催
  • 全国の管理組合連合会との連携

例えば、こんなことに困ったら

  • 管理組合の運営方法や管理規約・規則の見直し
  • 建物や設備の劣化診断
  • 管理費等の長期滞納
  • 管理会社の変更
  • 長期修繕計画の策定と見直し
  • 大規模修繕工事の進め方

分譲マンション居住者及び管理組合役員の方々からの相談を随時受け付けています!

受付時間月〜金 10時〜17時 土日の相談は事前予約制
(祝日・お盆・年末年始はお休み)
受付場所〒892-0822 鹿児島市泉町2番3号 そうしん本店ビル6階
TEL/FAX099-227-0209
E-mailkakanren@po5.synapse.ne.jp

法律相談/修繕相談/保険相談は、第3土曜日13~15時の間で事前予約により実施。当会の顧問弁護士、1級建築士、マンション管理士など専門家が相談を担当します。

管理セミナーの開催予定

本年2月の開催を延期していた「第19回管理セミナー」は、以下の通り開催を予定し、準備しております。参加募集は、6月に行う予定で、改めてご案内を致しますので、ご参加をよろしくお願い致します。

開催日時7月17日土曜日 13:30~16:00
場所県民交流センター
テーマ/講師「マンション管理適正法とマンション建替等円滑化法の改正について」
〜将来の方向性を決められるマンションを目指す長期マネジメント計画を作成してみませんか!〜
講師:廣田 信子氏(マンション管理士)
公共財団法人 マンション管理センター参与

「長期化を目指す大規模修繕工事の考え方」
〜コスト縮減につながる建物の維持管理〜
講師:古賀 一八氏(一級建築士)
元 福岡大学工学部建築学科 教授

マンションの建物・設備管理について

(1)給水設備

  1. 受水槽に、非常時の緊急取り出し口(給水栓)を設ける動きについては、受水槽が親メーターで一括検診の場合を除き認められていませんでしたが、東日本大震災の被災地の千葉や埼玉・横浜などの水道局では、既に認める基準の見直しに入っています。
  2. 多くのマンションの水道は貯水槽を備え、水道法に規定される「簡易専用水道(貯水槽有効容量10㎡超)」ですが、管理基準が厚生労働省令で定められています。
  3. 貯水槽の清掃及び水質検査などを1年以内ごと1回行い、記録を5年間は保存することが水道法及び同省令に定められています。

(2)排水設備

  1. 排水管には、台所・浴室などの雑排水管、トイレの汚染管、雨水管の三種類があり、定期的に清掃を必要とするのは雑排水管です。排水管清掃は、法的な義務はありません。また、汚水管は、雑排水管より口径が太く詰まりにくいため、通常は清掃の必要はありません。
  2. 雑排水管は、浴室からの毛髪や体脂肪、台所の油分や野菜くず、洗濯機からの糸くずなどが管に付着し、詰まりやすいのです。
  3. 清掃の周期は、配管材料にもよりますが、毎年または隔年で行っているのが一般です。費用は各戸の洗浄費が3,000円から5,000円が相場です。
  4. 清掃作業は、通常は高圧洗浄車で加圧水を管内に流し込む方法で、専有部分及び共有部分を同時に行い、管理組合が全額負担している場合が多いようです。
  5. 高圧洗浄で行うとき、配管が古い場合には刺激が強すぎ管を痛める恐れもあります。その他手動で排水管の中を磨く「ワイヤー法」や「ロッド法」と言った方法もあります。業者に依頼する際には、どの方法で行うか排水管にかかる負担費用の3点についてきちんと説明を聞き納得できる業者を選ぶようにしましょう。

(3)給排水管の取替工事の留意点

多くの管理組合で室内配管は占有部分です。配管占有部分の取り替え工事は各組合員の負担になりますので、取替工事をしない住戸が出てきます。そのため漏水が出て階下の住戸との間でのトラブルになります。そこで、管理組合が共用部分の給排水管取替工事をする場合に、占有部分まで管理組合の負担で一緒に行うこともありますが、そのためには総会の特別決議が必要ですし、管理規約改正の検討も必要になると考えられます。

配管取り替え工事の負担

配管取替工事の負担

配管工事の管理組合負担は決議されても、工事の影響を受けた内装材まで負担できるかという問題、既に自己負担で交換した組合員に対する補償をどうするか、取替後に漏水が発生すれば、修理や損害の保証はどうするのか、等々があります。
※この場合、取替工事をする3年ほど前から全員に工事の実施を周知し、内装部分の補修工事の負担方法を明らかにし、工事完了後に発生する漏水は、管理組合の負担か各組合員の責任で行うかなども明らかにした上で行うべきでしょう。

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